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東京都立大学における再エネ由来水素(グリーン水素)設備の実証事業について(令和5年度~6年度)

グリーン水素を製造、貯蔵、使用する設備「H2One™」(画像)

グリーン水素を製造、貯蔵、使用する設備「H2One™」
※実証事業終了に伴い、水素設備は撤去済

京都立大学における再エネ由来
水素(グリーン水素)設備の実証事業について

東京都は、再エネやEVの大量導入を見据え、八王子市南大沢地区における地域内の電力融通(再エネシェアリング)をシミュレーションし、今後の都内における社会実装に向けた成果や課題を洗い出すこと目的に、令和5年度から6年度にかけて、八王子南大沢地区において、太陽光発電、蓄電池、EV等の機器を設置し「再エネシェアリングのシュミレーションを行う実証事業(地域における再エネシェアリング推進事業)を実施しました。
その中で、都立大学南大沢キャンパス(以下、都立大学)に再エネ由来水素設備を設置しました。本ページでは実証内容、結果等について、紹介します。
なお、都立大学での取組内容、再エネ由来水素設備については、「東京都立大における取組事例」「地域における再エネシェアリング推進事業」をご覧ください。
■東京都立大学 【設置した機器】
・太陽光発電設備
・再エネ由来水素(グリーン水素)設備(蓄電池を含む)
・EV充電器・EV
※実証事業終了に伴い、水素設備、EV充電器等は撤去済

証内容 「季節のタイムシフト
モデル運転」の実施

季節のタイムシフトモデル運転の説明イラスト

本実証では、再エネ由来水素設備について、余剰電力が多い『春・秋』に水素を多く貯蔵し、電力需要が多い『夏・冬』に水素を多く利用する「季節のタイムシフトモデル運転」を2023年4月から2024年7月まで実施しました。

証内容と結果(その1)「電力需給
対策」としての有効性について

実証の結果、季節(余剰電力)に応じて、水素の貯蔵(製造)、水素を利用した燃料電池による発電(消費)ができることを確認しました。これにより、夏季や冬季の電力需給逼迫時期に、貯蔵した水素を利用して発電するなど、電力需給対策に有効であることが確認できました。

証内容と結果(その2)「BCP
対策」としての有効性について

さらに、再エネ由来水素設備は、水素のまま貯蔵することで放電がないため、長期間時間の蓄電維持機能が、蓄電池設備より優れています。余剰電力から水素を製造・貯蔵し、台風や豪雨災害等が多く発生する夏~秋季BCP対策で活用することも有効な方策として確認できました。
同時に電気エネルギーだけでなく、熱エネルギーも活用可能であり、BCP時には温水等利用が可能です。

とめ

実証の結果、再エネ由来水素設備(グリーン水素)は、長期容量維持機能を活用した夏季・冬季の電力需給対策への活用や夏から秋季にかけての台風等の災害を踏まえたBCP活用に有効であることが確認できました。
東京都は、このようなグリーン水素のメリットを活かし、脱炭素社会実現の柱の1つであるグリーン水素の普及に向けて、取組を推進していきます。

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